このページの要点
- 赤道・青道・里道は、昔の道や水路などの「公共の土地」を示す用語
- 公図で場所を確認し、国や自治体の土地かどうかを必ずチェックする
- 道路や水路としての機能が残っているかで、手続きや制限が変わる
- 用途廃止・払下げ・境界確定などは、自治体や財務局と相談して進める
- 不動産購入前に「前面道路」と「敷地内の赤道・青道・里道」をセットで確認することが重要
1. はじめに
「赤道」「青道」「里道」という言葉を初めて聞く方が多くいます。
これらは、昔から地域の通行や水の流れに使われてきた「公共の土地」に関する用語で、現在の不動産取引にも影響します。
- 赤道・青道・里道とは何か
- どんなリスクがあるのか
- 購入前にどのように説明・対応すべきかを説明します。
結論:
赤道・青道・里道が関係する土地を購入する前には、
「公図で場所を確認」→「国・自治体の管理状況を確認」→「用途廃止・払下げ・境界確定の必要性を検討」
という流れで、必ず公式機関に確認しながら進めることが安全です。
2. 「赤道・青道・里道」とはざっくりと説明
まず、「赤道・青道・里道」を、初心者向けにざっくり説明すると次のようになります。
- 里道(りどう)
昔から地域の人が通行に使ってきた道の総称。道路法上の「道路」に認定されていないものも含まれます。
(道路法の適用の有無は、e-Gov法令検索「道路法」で確認できます) - 赤道(あかみち)
古い図面で、道に相当する部分が赤く塗られていたことから呼ばれる名称。
里道など、法定外公共物として扱われてきた道を指す場合があります。 - 青道(あおみち)
水路や河川敷など、昔の図面で青く塗られていた部分に由来する呼び方。
水路として使われてきた土地が含まれます。 - 法定外公共物(旧里道・旧水路など)
道路法や河川法の対象外だった道や水路などで、現在は国や自治体が管理する公共用地。
財務省の「旧法定外公共物(旧里道・旧水路等)」では、境界確定や購入手続きの考え方が示されています。
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「赤道・青道・里道」は、昔から地域のために使われてきた細い道や水路などの“公共の通り道”
と理解しておくと、わかりやすいです。
3. 基本(順を追って)
3-1. 公図で場所を確認する
公図とは何か
- 不動産登記法第14条に基づいて作成される「地図」や、それに準ずる図面のことです。
- 土地の位置関係や地番を確認するための基本資料で、法務局やオンラインで取得できます。
- 国土交通省の地籍調査や法務局の説明では、公図や地図の役割がわかりやすくまとめられています。
購入前の確認ポイント
- 敷地の中や周辺に、細長い道や水路のような線がないか
- 地番が付いていない細い部分がないか
- 道路や水路らしき形状が、赤や青で表示されている地域もあります(地域差あり)
土地の“公式な地図”である公図を見て、敷地の中や周りに細い道や水路の線がないかを確認します。ここに赤道・青道・里道が隠れていることがあります。
3-2. 誰の土地かを確認する
官民境界の考え方
- 土地が「国」「都道府県」「市区町村」などの公的機関の所有なのか、「個人・法人」の所有なのかを区別すること
- 法定外公共物(旧里道・旧水路など)は、国有財産として財務局が管理している場合があります。
- 道路や水路として機能しているものは、市区町村が管理しているケースもあります。
- 国や市の土地なのか、誰のの土地なのかをはっきりさせる必要があります。これを“官民境界の確認”と呼びます。
3-3. 道路・水路としての機能があるかを確認する
機能の有無で手続きが変わる
- まだ通路や水路として使われている場合
- 道路法や河川法、自治体の道路・水路管理の対象となることがあります。
- 原則として、勝手に埋めたり建物を建てたりすることはできません。
- すでに公共の用途がなくなっている場合
- 自治体で「公用廃止(用途廃止)」の手続きが行われ、普通財産として扱われることがあります。
- その後、財務局などから売却(払下げ)を受けることで、民間の所有地になるケースがあります。
今も道や水路として使われているかどうかで、できることが大きく変わります。役所に確認して、まだ公共の役割があるのかを確認する必要があります。
4. よくある誤解
誤解1:長年のあいだ、庭や駐車場として使っているから、自分の土地だと思っていた
- 公図上で里道や水路として残っている部分は、長年利用していても自動的に所有権が移るわけではありません。
- 国有財産や自治体の公共用地として扱われている場合、正式な手続き(用途廃止・払下げなど)を経ないと、所有地にはなりません。
誤解2:固定資産税がかかっていないから、気にしなくてよい
- 公共用地は固定資産税の対象外となることがありますが、
「税金がかかっていない=問題がない」という意味ではありません。 - 売却や建築の際に、敷地面積や建築可能範囲に影響することがあります。
誤解3:公道なら何でも建てられると思っていた
- 道路法上の道路かどうかと、建築基準法上の「接道要件」を満たすかどうかは別問題です。
- 里道や法定外公共物に接している場合、建築基準法上の道路として扱われないことがあり、建築計画に制限が出る可能性があります。
5. チェックリスト形式
不動産購入前に、お客様へ説明しながら確認したいポイントをチェックリストにまとめます。
購入前チェックリスト
- 公図を取得し、敷地内外に細い道・水路の線がないか確認したか
- 地番のない細長い部分がないか確認したか
- その部分の所有者が、国・自治体か、個人かを確認したか
- 道路・水路として現在も使われているか、役所で確認したか
- 法定外公共物(旧里道・旧水路)に該当するか、財務局・自治体に確認したか
- 用途廃止(公用廃止)の必要性があるか、自治体に相談したか
- 払下げ(国有財産の売却)手続きが必要か、財務局に確認したか
- 官民境界の測量・境界確定が必要か、専門家(土地家屋調査士等)に相談したか
- 建築基準法上の道路かどうか、建築指導課などで確認したか
- ローン・評価・売却への影響を、事前に説明し、理解を得ているか
このチェック項目を一つずつ確認しながら進めることで、購入後に『知らなかった』というトラブルを防ぐことができます。
6. FAQ(よくある質問)
Q1. 赤道・青道・里道が敷地内にあると、必ず購入できないのですか?
A.
必ず購入できないわけではありませんが、
- 道路や水路としての機能が残っている場合は、原則として払下げの対象にならないことがあります。[^1][^2]
- 機能がなくなっていると判断され、用途廃止が行われた後に、隣接地所有者へ売却されるケースがあります。[^1]
最終的な可否は、財務局や自治体の判断によるため、必ず市役所や県、国などの窓口で確認が必要です。
Q2. 赤道・青道・里道の境界は、誰が決めるのですか?
A.
境界確定は、
- 財務局や自治体などの管理者
- 隣接地の所有者
- 測量を担当する専門家(土地家屋調査士など)
が協議し、図面と現地を確認しながら進めます。
申請者だけで一方的に決めることはできず、官民双方の合意が必要になります。
Q3. 公図に線があっても、現地に道や水路が見えない場合はどうなりますか?
A.
現地に道や水路が見えなくても、
- 地中に暗渠や排水管が残っている
- 災害時や農地の排水路として必要とされている
など、公共の機能が残っている場合があります。[^3]
「見えないから不要」と判断せず、必ず管理者に機能の有無を確認することが重要です。
7. まとめ
まとめのポイント
- 赤道・青道・里道は、昔から地域の通行や水の流れに使われてきた「公共の土地」に関する用語であり、現在の不動産購入にも直接影響します。
- 公図で場所を確認し、国・自治体が管理する法定外公共物(旧里道・旧水路など)かどうかを把握することが、トラブル防止の第一歩です。
- 道路・水路としての機能が残っているかどうかで、用途廃止・払下げ・境界確定などの手続きの可否や内容が変わります。
「この細い部分は、昔から公共のために使われてきた土地かもしれません。公図と役所の情報を確認しながら、安全に手続きを進めましょう。」
と、丁寧に説明しながら進めることが大切です。
結論:
不動産購入で赤道・青道・里道が関係する場合は、
公図確認 → 官民境界確認 → 機能の有無確認 → 用途廃止・払下げ・境界確定の検討
という公式な手続きの流れを踏まえ、必ず自治体・財務局・専門家と連携して進めることが、安心・安全な取引につながります。
出典(公式のみ)
- 財務省 関東財務局「旧法定外公共物(旧里道・旧水路等)の境界確定・購入手続き」
(旧里道・旧水路の定義、境界確定・売払手続きの概要) - e-Gov法令検索「道路法」
(道路法上の道路の位置づけ、道路管理に関する基本的な法令) - e-Gov法令検索「不動産登記法 第十四条(地図等)」
(地図・公図の法的根拠と役割) - 法務局「公図って何? ~地図と公図の違い~」
(公図・地図の説明、取得方法の概要) - 国土交通省「全国の地籍調査の実施状況」
(地籍調査の進捗状況、公図・地図の整備状況に関する情報) - 東大阪市「公用廃止について」
(法定外公共物の用途廃止(公用廃止)の考え方と手続きの概要)
※詳細な手続きや最新情報は、必ず各公式サイトでご確認ください。
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